「インドの空へ」No.2

広島〔ナマステ〜INDIA〕代表 小林 純子

 インドのマザーズハウスでの残り1カ月は、孤児の家・シシババンでボランティアをしました。私は、広島で保育士をしていたことが何度もあったので、インドの孤児達のお世話もしてみたいと思っていたからです。

 孤児の家・シシババンは、朝から夕方6時までボランティアの仕事がありました。仕事の内容は朝、子ども達と1時間くらい遊びます。その後、オムツを替えたり、シャワーで全身を洗ってあげます。シシババンには、井戸からの水を汲むのではなく、水道があるので、シャワーも使えます。シャワーの後は、きれいな服に着替えさせて、勉強をしたり、一緒に遊んだり出来ます。

 お昼には、3歳以下の子ども達の食事介助をします。食事の後は、また子ども達の勉強を手伝ったり、小さい子ども達と遊んだりして過ごします。

 3時頃にはオヤツも出され、ボランティアも栄養補助クッキーとラッシーを貰います。このクッキーは少しパサパサしていて食べにくいのですが、ラッシーはとてもおいしいので、私はお代わりもしました。

 中には目が見えない子や、体の一部がないという障害のある子どもも数人いましたが、どの子も目をキラキラさせて元気いっぱいに遊んでいました。路上やゴミ箱に捨てられていたとは、とても信じられない程でした。

 カルカッタの街を歩いている時はいつも、路上に寝起きするストリートチルドレンがまとわりついてきます。家も服も無い貧しい生活をしている子どもばかりですが、どの子も目をキラキラさせて生き生きとしていました。「なぜこんなに目を輝かせているのだろう?」私にはとても不思議でした。

 「日本の子ども達は、家もある・食べ物も充分ある・服は売るほどたくさんある。夜は電気で明るい・自動ドアにエレベーター・水道も必ずあるetc.・・・と充分に恵まれた暮らしをしているのに、目に輝きが無いのは何故だろう??」そんな疑問にぶつかります。そんな時は、マザーテレサが日本へこられた時の言葉を思い返します。

 「私は、この国の豊かさの中に貧しさを見ました。」とマザーは言われました。日本の子ども達は、自分達が豊かさに恵まれた幸せな人間だと知らずに生活しています。この豊かさは、世界の中ではほんの一部にすぎないことを知らずにいます。逆に貧しいインドの子ども達は、きれいな水の一杯が得られただけでも<幸せ>を感じることが出来ます。これをマザーテレサは「貧しさの中の豊かさ」と言われました。

 日本の子ども達(大人も含み)が、自分達の恵まれた環境に少しでも気づくことで、子ども達の目に輝きが戻り、少年犯罪も減るのではないか?と思います。自分の幸せに気づかないこと。これ以上の不幸は無いでしょう。

 そして、皆が自分の幸せを少しずつ分け与えれば、もっと多くの幸せが拡がります。そんな事を考えながら、暑いインドの空を見上げて歩いていました。

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