■2005.4.17:田んぼのあぜ塗りを子どもたちとやりました。
まずは、学生で田んぼの準備。

農学塾 西原是良

昨年、無事収穫したお米を食べることができた私たち農楽塾、二年目のテーマは「つなげる」です。
新一年生を加えて、「縦のつながり」も順調ですが、もう一つ取り組んでいたのが「横のつながり」。そう、「早稲『田』には、ホントに田んぼがあるんだ」というのを、まちの人たちに知ってもらうこと。そのため、私たちは、大学に最も近くて、早稲田の町の子供たちが通う早稲田小学校の子供たちに、田んぼでの作業に来てもらえないかと交渉した。
実際に校長先生にお会いして、私たちの活動をお話し、計画を提案。その結果、小学校に併設する早稲田幼稚園の園児たちが、田んぼでの作業に来てくれることになった。

当初、親御さんから直接の連絡をいただいていたのは3,4名。ところが、前日の夕方、代表のところに幼稚園の教頭先生から電話があり、20人ばかりが参加するとのこと。計画・提案をやってきた自分としてはうれしいが、それ以上にびっくりしてしまった。
作業の説明も、子供たち、そして親御さんが熱心に聞いてくれた。

みんなに着替えてもらい、いよいよ作業開始。
作業は「あぜ塗り」。田んぼの周りに泥を塗り、水が漏れないようにするのだ。
普段から土に触らない子供たちは最初はびっくりしていたようだ。田んぼに入りたがらない子供もちらほら。
まあ、いきなり見せられたらびっくりするのは仕方ない。これが「純粋な反応」なのだろう。こういうのは親御さんのほうが楽しくなってしまうものらしい。ちょっとズボンをたくし上げて、子供を抱えて田んぼに入ってくる。若くても母は強いと思った。そして、いつしかどろを投げて遊ぶ子供たち。作業に飽きたのか、泥で遊ぶ子供たち。収集不能である。いかんせん、田んぼの大きさの関係もあり、作業自体は2時間程度で終了した。最後に楽しかった、また来る、と言ってくれた子供たちのおかげで、こちらも疲れが回復した。

「土に触れてもらう」「農作業を楽しんでもらう」。当初の目的は達成できただろう。これからも、田植えや稲刈り、夏場には田んぼの生き物調べなど、できるだけ一年を通しての作業に子供たちを呼びたい。農作業というのが、季節という地球のサイクルによって成り立つものだということを知ってもらうのが、次の目標だから。
子供たちはもちろん、早稲田の親御さんたち、「消費者」のひとたち、そして、私たちの取り組みに協力してくれる、多様で多彩な人たちとのつながりも、これからは大事にしていきたいと思っている。

泥で大喜びの子どもたち