天気予報の歴史をたどってみましょう。
--観察による天気予報--
今から400年以上前には、お天気に関する言い伝え(夕焼けが見えたら明日は晴れるなど)、人間の目による雲の観察などから天気を予報していました。
--天気図を使った天気予報--
1700年代に入って、温度計、気圧計などのお天気に関する数値を測る機械が発明されました。その後、1820年にはヨーロッパの観測値を地図に記入した地上の天気図が作られました。日本で天気予報が初めて発表されたのは、1884年6月1日でした。
1945年以降、世界各地で機械を取り付けた気球が上げられるようになり、高さ30kmくらいまでの温度や風を測ることができるようになりました。その観測値を使って、上空の天気図が作られるようになりました。この時代には、天気予報のお仕事をする予報官と呼ばれる人が、天気図を読みとり、知識と経験をもとにして天気予報をしていました。
--コンピュータを使った天気予報--
1960年代になると、コンピュータを使って天気予報を行うようになりました。明日や1週間後のお天気が、地上や上空の観測値を使って計算されるようになりました。その計算結果から作られた天気図を使って予報官が天気予報を行うようになりました。
--衛星の登場--
1977年日本で初めての気象衛星「ひまわり1号」が打ち上げられ、宇宙から雲の様子を撮影した画像を手に入れることができるようになりました。この画像は、テレビで毎日みることが出来ますね。今では、コンピュータを使った計算に、地上と上空の観測値だけでなく、衛星画像の雲の動きから計算された風の情報も使われています。
これからも、いろいろな衛星からいろいろな観測値が測られる予定です。これらの観測値がコンピュータを使った天気予報に利用され、もっと良い予報ができるように開発が行われています。
((財)地球温暖化研究開発センター 福田和代先生)