チャーヴィル Chervil
Anthriscus cereolium


名前
チャーヴィルという英名が一般的ですが、以前はフランス語のcerfeuil(セルフィ−ユ)の方がわかりやすかったかもしれません。別な呼び方でGarden Chervilと呼ぶこともあります。非常に古くから使用されており、古代ギリシア人たちはパエデロス(若者の恋)と呼んでいました。和名はウイキョウゼリです。



特徴
セリ科の一年〜二年草です。葉は鮮やかな明るい緑色で一つ一つに細かな切れ込みが入り、2〜3回羽状複葉となっています。葉は紫赤っぽくなることもあります。根生葉は20cm前後ですが、初夏の頃に花茎が立って50cm前後に生長し、白い小花を複散形花序に咲かせます。花の後に針状の種子が実りますが寿命は1年のために長期間保存しないこと。葉には強いアニスの香りがあります。


ポット植えで売られている状態。
ちなみに近くのホームセンターで
150円でした。

我が家のハーブ・コーナーで
冬越しした状態


原産地と栽培と歴史
ヨーロッパ南部、西アジア原産です。古代ローマ時代のハーバリストであるプリニウス(23〜79年)も著書『博物誌』で「さらにほかにも秋分の頃一緒に種子を播くグループがある。すなわち、コエンドロ、ディル、アトリプレクス、マルウァ、ラパトウム、チャーヴィル−」と述べており、このハーブが長期間使用され続けてきたことがわかります。チャーヴィルは古くは回春強壮剤として使用されました。


薬効と楽しみ方
葉や小枝を使います。チャーヴィルはアニスの香りを楽しむために、煮込み料理や乾燥にはせずに、生のままか熱を加えるものでしたら、直前に入れるという使い方をします。
 フランス料理ではフィーヌゼルブといって、細かくきざんだハーブを使いますが、それには、パセリ、チャイブ、タラゴン、それにこのチャーヴィルが加わります。このフィーヌゼルブはオムレツに入れたり、魚や肉類の料理の時はその臭みを消したりします。

薬効としては浄化作用があるために肝臓や腎臓に良いといわれます。外用では関節の痛みをやわらげるために、温はっぷにします。
チャーヴィルを植えると側のレタスにはアブラムシ、ナメクジ、アリがこないといわれています。

育て方
耐寒性がありますので秋まきにするか、秋に苗を植えると冬も収穫でき、春とともにいっきに元気に生長して便利です。半日陰を好みますが、日当たりが悪いより良い方がずっと良いです。しかし乾燥した日向になるとすぐに薹がたってしまいます。土は保湿性のある肥沃な土壌を好みます。

参考文献
■『ハーブ大百科』 デニ・バウン著 1997年 誠文堂新光社
■『プリニウス博物誌』 植物編 大槻真一郎責任編集 1994年 八坂書房

写真・文

桐原春子(ハーブ研究家)

桐原春子オリジナルホームページ
http://www.geocities.jp/haru87herb/

桐原春子さんのビデオはPLANT A TREE〜SHOPPINGでお買い求めいただくことができます。

1.セージ 2.ラヴェンダー 3.ミント 4.センティッド・ゼラニウム
5.ローズマリー 6.アカンサス 7.ハウスリーク 8.コモン・タイム
9.アポセカリズ・ローズ 10.ボリジ 11.ライム 12.ジャパニーズ
ハニーサックル
13.コーンフラワー 14.レモングラス 15.ホップ 16.マートル
17.カルダモン 18.ナスタチウム 19.キャロブ 20.スイート・バジル
21.セイクリッド・ボー・ツリー 22.デージー 23.アロエ・ヴェラ 24.チャーヴィル
25.カレー・リーフ 26.イランイラン 27.アガヴェ 28.サントリナ