ミント Mint

 ミントはMentha(メンタ属)つまりハッカ属です。和名ではハッカ(薄荷),英名ではミントMintです。 このハッカ属はシソ科でおよそ25種ありこまかく分けると600種以上になります。そのほとんどは多年草ですが、2〜3種の1年草もあります。これらはヨーロッパ、アフリカ、アジア、アメリカなどの温帯に分布しています。


ミントはほとんど匍匐性があり、茎は四角で直立し、 枝別れして葉腋に輪散花序に咲くか、頂部に穂状や頭状に白やピンク、淡い紫色の花を咲かせます。

 ミントは多くの種類がありますので、例えばペパーミントやスペアミントは食用として料理に使用。精油は、薬品や練歯磨や飲料などに使われ、ペニーロイヤル・ミントは食用には適さなくとも鉢植えやクラフト、グランドカバーで楽しめるというように、それぞれのミントの特徴をはっきりと理解して生活に生かしていただきたいと思います。

ミントが香るさわやかクッキー
ミントクラフト(ロウソク)

 ミントはどれも変化しやすい揮発性のオイルを含みますが、香りの特徴となるのはメントールです。葉を砕くと清涼感を感じ、軽い知覚麻痺が起こり痺れるようなかんじがします。この成分は鎮痛、殺菌、充血除去などの作用があり、冷却と同時に加温性があります。

 ミントを分類するときは、原種とその変種や栽培品種と種間雑種に分けたり、香りの特徴で分けたり、学名のABC順に分けたりしますが、今回はよくしられているものをピックアップしてみましょう。 

ペニーロイヤル・ミント

種間雑種ではないミントいろいろ (※はその変種)

スペアミント Spearmint
M.spicata L./M.viridis/M.crispa
南ヨーロッパ原産で日本で野草化している。viridisは緑のという意味で和名はミドリハッカ緑薄荷。スペアミントのスペアはspear(槍)を意味し、花の咲き方と葉の尖り方にその特徴が出ている。地下茎で増える。花は薄い紫色で初秋に咲く。
※チリメン・ハッカ (オランダ・ハッカ)
M.spicata L. var. crispa Benth)
江戸末期にオランダから導入されたためにオランダハッカともいう。
ハッカ
M.arvensis L.var.piperascens Malinv.)
arvensisは「野生育ち」の意味。東アジアの温帯地方また日本の少し湿ったような場所に自生する。ジャパニーズ・ミントともいう。花は薄い紫色で8月から10月のころに葉腋に小さな花を密生して咲かせる。ハッカはメントールの成分が非常に高く(70〜90%)ハッカ脳(除いたものがハッカ油となる)を採る。かつて日本では大規模の商業商培が行われていた。
アップル・ミント Apple Mint
M.suaveolens
葉に毛が生えているため、別名ウーリーミントWoolly Mint。葉は丸くて無柄で黄緑色。リンゴのような香りがある。花は頂生の穂状花。
※パイナップル・ミント Pineapple Mint
M.suaveolens ´Variegata' )
葉の縁に不規則にクリーム色の斑入り。
ペニーロイヤル・ミント PennyroyalMint
M.puregium
和名はメグサハッカ。湿り気味のアルカリ質の砂地を好む。このミントはプレゴンという成分を含み、流産を引き起こすことか知られているので要注意。ウォーター・ミントWatermint(M.aquatica異名M.hirsuta)  ヨーロッパ原産で北半球温帯地域に帰化した。花は淡い紫色の花を頂生し,そのすぐ下に腋性の1つの花を夏の終りから秋につける。他種のミントと交雑しやすい。濡れた場所でよく育ち、水中でも元気。
コルシカン・ミント Corsican Mint
M.requienii
コルシカに分布するマット状に生育するミント。夏に薄い紫色の花が咲く。ペパーミントの香りがする。
ホース・ミント Horsemint
M.longifolia/syn.M.sylvestris/M.incana
全体が白い毛に覆われている種類。花が穂状になり華やか。ペパーミントの代わりとして精油を製菓用に使用。

種間の雑種によるミント (不捻の場合が多い)

ジンジャー・ミント Gingermint
M.×gracilis
レッドミントということがある。藤色の花が輪生する。黄色の斑入りの種類もある。
ペパーミント Peppermint
M.×piperita/M.nigricans
和名はセイヨウハッカ西洋薄荷で、ヨーロッパ南部原産。日当たり良い場所か少し日陰の場所を好む。栽培種にブラック・ペパーミントBlack peppermint(M.×p.cv.)と、ホワイト・ペパーミントWhite peppermint(M.×p.f.pallescens)がありその中にも多くの品種がある。花は8月から9月に咲き、円錐形の穂状花序を頂生。斑入りの種類もある。
※オーデコロンミント
M.× piperita ´Citrata´,/M.×piperita var. citrata(Eau.) Briq.)
ヨーロッパ原産その後帰化。強い香りがある。葉はつるつるして、赤みがかっている。花は藤色で秋に咲く。
※カールド・ペパーミント Curled Peppermint
M.×piperita ´Crispa ´)
茎は紫色で葉には皺があり切れ込みがある。ペパーミントの香りがし、医用、食用などに使われる。
ボールズミント Bowles'Mint
M.×villosa var )
スペアミントとパイナップルミントの交配によりできたミント。大きな丸い葉が毛に覆われ花はピンク色で1mほどに生長する。
            


参考文献
■『桐原春子のハーブを楽しむ』 ミントブック、ほるぷ出版

桐原春子(ハーブ研究家)

桐原春子オリジナルホームページ
http://www.geocities.jp/haru87herb/

桐原春子さんのビデオはPLANT A TREE〜SHOPPINGでお買い求めいただくことができます。

1.セージ 2.ラヴェンダー 3.ミント 4.センティッド・ゼラニウム
5.ローズマリー 6.アカンサス 7.ハウスリーク 8.コモン・タイム
9.アポセカリズ・ローズ 10.ボリジ 11.ライム 12.ジャパニーズ
ハニーサックル
13.コーンフラワー 14.レモングラス 15.ホップ 16.マートル
17.カルダモン 18.ナスタチウム 19.キャロブ 20.スイート・バジル
21.セイクリッド・ボー・ツリー 22.デージー 23.アロエ・ヴェラ 24.チャーヴィル
25.カレー・リーフ 26.イランイラン 27.アガヴェ 28.サントリナ