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フルーツを探せ・東京23区公園編
「公園と果樹(公園は旨い)」
山崎 眞(公園情報センター)
都市部に於ける人々と公園の関係はあまり良くないのが現状です。下手をすると3Kの代表と思われたり、迷惑施設と感じられたり、或いはイジメや傷害などの犯罪多発施設と酷評されているからでしょう。しかしそうした公園現況に対して地域住民の新しい取り組みも僅かづつですが芽ばえています。
例えばそれは「プレイパーク」と云う名の冒険遊び場や、住民参加型或いは住民自治型の公園づくりです。
プレイパークは既存の公園が注意・禁止事項の羅列によって子供達の遊び心と想像力を失わせているとの認識から、子供達自身の責任(小さなケガなども含む)によって禁止事項のない遊び場を、と提唱された施設(空間)で、運営委員会がいろいろな意見をまとめています。こうした施設にはプレイリーダーと呼ばれる大人がいて子供達とアイデアを出し合っています。当然ですがプレイパークは場所毎によってその形態は大きく変わっています。
また住民参加型、或いは住民自治型公園で見ると、殆ど誰も利用しない小さな児童遊園(法律上は街区公園と云う)等を再整備する際、地域の人々にとってどのような公園が必要かをワークショップ方式を導入して決めていく方法がとられています。こうして作り替えられる公園にはアイデアを満載した防災型公園やユニークな花々や草花を育て楽しむ花公園などが多いようです。中には「私の庭みんなの庭」と云う公園もあります。
しかし東京23区の「公園」全体として見ると本当はどうなのだろうか。人々と公園の関係は日常の中で揺れ動く現実の個別公園ごとにとらえると、今どのようになっているかを報告した利用実態調査資料が全くありません。
そんなこんなで平成8年10月から11年4月までの約2年半で東京23区「公園」の利用実態調査を五段階評価方式で行いました。
調査公園数は約4900箇所。繊細な調査でもあったので全てを私一人で行いました。
個別公園の総合評価は星印☆☆☆☆☆・☆☆☆☆・☆☆☆・☆☆・☆で表し、☆☆☆☆☆がベストで、☆がワーストとなります。
その結果は☆☆☆☆☆が全体の5%未満で、☆は約50%を占めました。☆☆を含めると何と80%を超える結果になりました。
それはそれとして、この利用実態調査20数項目に及ぶ調査以上に大事だったのが公園利用者の直接の声を聞くヒアリングです。
高齢者から幼児にまで数え切れないほどの利用者に多岐にわたる質問をしました。
その結果「公園とは一体何だ」と云う一番難しい答が解けました。それは「公園はいいところ」だと云う簡単明瞭な答だったのです。
利用度が極端に悪い数多くの公園を行政の力やお金の力を借りないでもう一度、どう住民の「いいところ」に取り戻していけるか。そのことを解く小さなカギの一つがこの調査で見えました。
それは公園に数多く植えられている「果樹」です。ざっと記すので驚かないでください。
柿多種・梅・サクランボ・梨・林檎・小林檎・姫林檎・桃・ハナモモ・無花果・ザクロ・夏ミカン・温州ミカン、ダイダイ、グレープフルーツ、キンカン、葡萄・栗・クルミ・木苺・野苺・キーウィフルーツ・ブルーベリー・ラズベリー・夏グミ・秋グミ・アンズ・アケビ(ムベ含む)・ナツメ・ギンナン・クワ・ワイルドストロベリー・ヤマモモ・ヤマボウシ・スモモ・プラム・カリン・柚子・枇杷・フェイジョワ・スイカ・クコ・ハマナス・原サクランボ(普通の桜の木になる小さなサクランボのことで、私の造語です)・ハーブ類多種・木クラゲ・キノコ類・タラの芽・ワラビ・コゴミ・ノビル・ツクシ・サンショ・クレソン・ミョウガ・オオバ・セリ・稲・ムカゴ(ヤマノイモ)・フキ(フキノトウ)・ニガウリ・竹の子・クチナシ・シイの実・カヤの実・野菜多種などです。
都市公園は果樹の楽園であり、果実等を育て・楽しみ・味わうことの出来る都市の農的空間です。そして何よりも果実を共有することによって近隣住民と仲良くできる場でもあります。
果実は木の枝の先で真顔で生きています。人の手塩に架かることを心の底から望んでいます。
全国のみんなで都市公園にどんな果実等が色づいているか・美味しくなっているかの情報交換をしたいと考えています。そしていずれは都市公園にもっと多くの果樹を植林して都市の農的環境の充実を育み、みんなで公園をもっと「いいところ」にしていきたいと思います。
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