「富士山」逸話あれこれ

13. 秋田県にも富士山があった!                                               

 

 「富士山は日本に一つではなかった」

  そう聞けば、多くの人が驚くと思う。しかし、全国には意外に「富士」の名がついた山が多い。姿が似ていたり、本家・富士山となんらかの関係があったり―。そんな全国各地の富士は「ふるさとの富士」「郷土富士」などと呼ばれ、本家ともども愛されている。そんな各地の富士山の中でも、特に一見の価値があるのが、秋田県秋田市にある富士山だろう。

 秋田駅から歩いて約15分。楢山明田近隣公園の中に、その富士山はある。駅の北側に伸びる道路の脇に「富士山登山入口」という標識柱が立っている。これだけ見れば、まさしく本家・富士山にもヒケを取らないような、大きな山を想像しがちだ。が、うっかりこの看板を見逃すと、もうどこにあるか分からなくなってしまうかもしれない。

 秋田の富士山は、そのぐらい「小さい富士山」なのだ。

 富士山の麓には礒前神社・明田神社があり、そして太平川沿いの登山口には法華堂がある。礒前神社の入口には、富士山史跡案内図の立派な看板も立っている。

 登山口を入るとすぐにコンクリートの階段が現れる。その階段を昇り、さあいよいよ登山開始!・・・・と思いきや、なんと階段を昇った所が頂上だという。登山口からわずか数分で頂上。あまりのあっけなさに拍子ぬけしてしまうかもしれない。

 秋田の富士山は標高35メートル。日本一低い富士山という標柱も建てられているので、そこが頂上であることは間違いないようだ。

 ちなみにこの秋田の富士山、「ふじやま」と読む。こちらも正真正銘の富士山であると言っていいだろう。

 

3000メートル以上の登山にいきなり挑戦するのはちょっと・・・という人は、手始めに低い富士山からチャレンジしてみてはいかがだろうか。

(株式会社彩図社「富士山」99の謎より)

 

 明田富士(みょうでんふじ) 秋田市 

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