「富士山」逸話あれこれ

17. なんと千葉県にも”逆さ富士”が見えるところがある!

 

 湖に富士山が映る「逆さ富士」。

 富士山に近い湖ならともかく、なんと千葉県の手賀沼でも、逆さ富士が見られるかもしれないという。

 冬のよく晴れた日、この付近では、手賀沼のほとりにある手賀沼フィッシングセンターなど3か所から、五合目以上の富士山が見えるからだ。

 手賀沼から富士山までは、直線距離で約130キロメートル。その間には丹沢山地が横たわっているが、手賀沼と富士山を結ぶラインは、丹沢山地の丹沢山と大室山の間の低地を通っており、高い山が入っていない。だから、富士山の五合目から上が見えるのだ。

 ただし、逆さ富士が見えるかとなると、かなり厳しいようだ。

 なにしろ、手賀沼と富士山の間には、大気汚染の進んだ東京の空がある。そのため、晴れていても、風がなく、空気の逆転層が生じたときには、東京上空のスモッグのために富士山は見えない。

 富士山がきれいに見えるのは、季節風の強い日に限られるのだが、風が強ければ、湖面が波立って、富士山はちゃんと湖面に映ってくれない。

 手賀沼で逆さ富士を見たければ、めったにないチャンスを待ちつづける根気と忍耐がいりそうだ。

  (河出書房新社「日本地図の楽しい読み方」より

 

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