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羊蹄山は、北海道南西部にある火山で、全国の「○○富士」のなかでは、最もよく富士山に似ているといわれる成層火山です。山頂部には、大釜と呼ばれる直径約700m、深さ約200mの火口があり、南斜面には、小富士・南富士などの側火山があります。アイヌ語では、マッカリヌプリ。
歴史時代の噴火記録はありませんが、噴出物などの調査から、1万年以内に噴火したことがあると推定され、2003年、新たに活火山に認定されました。
山麓には、環境省の名水百選にも選定されている「羊蹄のふきだし湧水」があります。
【蝦夷富士と「山梨村」】
羊蹄山山麓には、明治の大水害(1907年8月)で土地を失った、山梨県の人々3000人あまりがこの地に移住し、「山梨村」として開拓した歴史があります。
生まれ故郷の富士とよく似た羊蹄山は人々の心の支えになったのではないでしょうか。現在「山梨村」の移住者の子孫はわずか5世帯、山梨小学校は2007年春に閉校となりました。山梨校の玄関ホールには、山梨県の風景が描かれたステンドグラスが残されています。
(山梨日日新聞2007年9月18日の記事より編集)