 若城浩史さん。奨励賞の楯は、東京芸術大学の島田文雄教授の創作です。
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「Ecoシティ研究会・どんぐりの木」
代表 若城浩史さん
若城浩史さんはいう。
「地球を私たちは人間のためだけのもの・・・と思ってはいませんか」と。さらに
「偉大な地球は、いままで私たちの生命活動を温かく見守ってくれました。しかし、それに甘んじた人間は
『人間のために地球がある』と言わんばかりに、緑を切り、水を汚し、大地を荒らし、さらに自然環境では存在しなかった
『ゴミ』というコトバを生み出しました。いま、地球は悲鳴をあげ、助けを求めています」。
この思いが、1999年当時、日本一の白玉粉メーカーをめざしていた経営者・若、「Ecoシティ研究会・どんぐりの木」の
活動に専念することになったのだ。
どんぐりが教えてくれる。
「どんぐりの木クヌギは、自然の循環を教えてくれる」と若城さんはいう。「太陽と、ミネラルをたっぷり含んだ水と、
栄養豊かな土壌で育ったクヌギは、栄養豊富な葉を落とし、落ち葉は小動物や微生物の食べ物となり、
栄養をたっぷり含んだ土と水に還るのです。そして、その森で生まれた動物たちは子どもを増やし、土と水に還る。
水は森の養分(命の素)を川と海に運んでいきます。まさに、森は命を育む源なのです」。
自然とは、再生し循環する大きな生きものだ。それを子どもたちに「体験」を通して知ってもらおう。子どものときに身に
付いたものは一生忘れない。「知恵」になるからだ。それが、若城さんの活動になった。
どんぐりを植えるまで

園児たちは地域のおじいさんに教えてもらって植える。 |
「Ecoシティ研究会・どんぐりの木」の提唱は、簡単にいうと、ひろったどんぐりを苗に育て、地球に植え返すということだ。
その循環活動の主役となるのが、幼稚園や保育園の子どもたちだ。そこに特色がある。活動の流れを下の図で見てほしい。
この活動から見えてくるもの
どんぐりが森に育つと、やがてカブトムシが集まる。子どもたちの目が輝く。生命の不思議に感動するのだ。 それを見る大人たちは心が熱くなる。一方、成長したクヌギは適切な間伐によって健康な森になる。
元気な森は二酸化炭素を減らして大気を浄化し、地球温暖化を防ぎ、同時に国土を保全する。どんぐりは子ども同士を 結びつける。子どもと大人を結びつける。とくに子どもと高齢者を結びつけ、高齢者に生き甲斐を贈る。
そして、高齢者からは愛情と知恵をもらい、地域の人と親しくなる。思いやりが生まれ、心と心の循環が始まる。 防犯にもよい。そして、子どもたちには忘れがたい思い出が残る。自然のすばらしさと共生のおもしろさを知るだろう。
それは消えることのない財産だ。どんぐりのお陰だ。また間伐材は、漢方薬〔霊芝〕や、クリーンエネルギーを作ることが できる。
どんぐりは仲人
「Ecoシティ研究会・どんぐりの木」の活動に、いま新しい展望がある。大都市圏と地方が抱える問題を、 どんぐりを仲人として解決に導こうという計画だ。いま日本の大都市はヒートアイランド現象という難問を抱えている。
東京ではこの百年間で平均気温が3度も上昇した。名古屋でも2度半の上昇だ。主な原因は、コンクリート、アスファルト、 自動車、冷暖房、緑の減少などだ。一方、地方にも悩みがある。若い人たちが都市に移動していく。過疎地や休耕地が増え、
山林の手入れなどをする人手が乏しい。田畑や国土が荒れていく。この現状を、どんぐりに注目して解決を図りたい。 それが若

両手からこぼれるほどのどんぐりをひろった。観音山で。 |
城さんたちの計画だ。熊本県で採取したどんぐり(クヌギの実)を、東京や大阪など大都会の子どもに送る。
都会の子どもたちがそれを苗に育てる。育った苗はつぎのように分散する。
・熊本に戻し傷ついた山や荒れ地に植樹。
・大都市圏の緑化活動に活用。
・全国の子どもたちに配布。
こうして、大都市圏の熱を下げる活動を全国に発信し、交流を盛んにするという大きな計画だ。
「緑化シャトル」に乗せて
送り方にも知恵がある。ミカンの収穫用コンテナを再利用して作った「緑化シャトル」で送るのだ。シャトルだから 地方と大都市圏の子どもたちの間を行き来する。こうして地方と大都市の交流・循環が始まる。心と心がつながる。
そして、互いの問題点を解決に近づけようというわけだ。
不要ゴミだったコンテナは「緑化シャトル」に甦る。大都市圏の子どもたちに届いた「緑化シャトル」は、 こんどは「栽培コンテナ」に変身し、屋上や、ベランダや、空き地でどんぐりの苗を育てる。学校でもとり組みやすい。

こんなに成長がちがってくる |
さらに大きな希望も
例えば、東京都のゴミ埋立地や東京湾中央防波堤内の森づくり予定地に植えれば、カブト虫のくる森をつくることができる。 東京の子どもたちがどれほど喜ぶことか。この企画は、現在交渉中だ。
このように、どんぐりから始まる循環活動は大きな価値を示す。植樹は、田舎と都会の子どもたちが一緒にやるのが理想だ。 すると両者はとけ合い、心がつながるだろう。都会の子どもたちには、新しいふるさとができるだろう。
こうしてどんぐりは仲人となって「人と人、人と自然のコミュニケーション」は深まる。荒れた国土が健康をとり戻し、 人の心も和らいでいく。どんぐりは、自然回帰を教える最高の癒し系コミュニケーション・ツールなのだ。
情報の高速化にともなうデジタル化生活から、自然体の生活に還ってみようではないか。
間伐されたクヌギが命を助ける
若城さんは間伐材からレイシを育てている。抗ガン作用があるとして注目されている、漢方薬の霊芝(れいし)だ。
森は、手入れをしてはじめて健康な森になる。間伐が必要なのだ。切られて森は育つ。それが自然の秩序だ。 そこで、若城さんたちはクヌギの間伐材と食物の残りを利用し、霊芝を育てたり、クリーンなエネルギーの発電を
研究している。
「クヌギ」、その一本の広葉樹がなんと多様な価値を示してくれることか。
| しらいみちよさんより激励の電話がはいりました。 |
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