ひなたぼっこばなし 第35話 「 秋のそめあそび 」

ミツバチ
ヨウシュヤマゴボウ。
葉と根には毒があるので食べないでね。
ミツバチの巣箱
うちのヨウシュヤマゴボウは葉っぱも大きい
服
ヤマゴボウの汁と本物のぶどうジュース。
ヤマゴボウはのまないでね。
採蜜機
汁にガーゼをひたしています
採れたハチミツ
きれいな色をありがとう
 9月にはいって、ようやく暑さもおちつきました。私の家の小さな庭には、ヨウシュヤマゴボウの赤むらさき色の実がいっぱいなっています。去年、まるちゃんとの散歩道にあったりっぱなヨウシュヤマゴボウの実をとってきて、庭にパラパラとまいておいたら、2本だけ大きく育ちました。茎も太くて、葉も大きい。

 さっそく、実をとりました。この汁(しる)の色がいいんですよ。ビニールにいれて、手でもみもみ。どろりとしたこいむらさき色です。子どもたちなら、ぶどうジュースにするところでしょうが、私は、この汁でガーゼをそめてみることにしました。

  ガーゼを水で2倍ぐらいにうすめた牛乳の中にひたしました。牛乳の動物性たんぱく質をガーゼにつけると、よくそまるのだそうです。30分ぐらいひたしてから、水でちょっと洗って、汁につけて、少しの間煮(に)ました。前に人からきいたり、本で読んだりしたことを思い出しながら、てきとうにそめてみたので、このやり方が正しいとはかぎりません。でも、こい赤紫色がガーゼにしみてそれはそれはいい感じの色にそまりました。少しむらがあるけど、たのしいねー。きれいだねー。

  昔、日本人は自然の中に色を見て、時のながれとともにかわっていく自然の色の変化(へんか)を楽しんでいました。そして、布を草木でそめて、やまぶき色、ぼたん色、べに色というように、自然をそうぞうさせる名前をつけていました。自然の色はおちついていて、なんとなくほっとします。

  みなさんも、庭にある草や、木の葉でそめあそびをしてみてください。火を使う時はおとなの人といっしょにね。庭のない人は公園にいくと、ビワとかクワとかいろんな木があるはず。葉を少しもらいましょう。どんぐりもいっぱいひろって色を煮出してみてください。そうそう、おやつにぶどうをたべたら、のこった皮でそめてみるのもいいですよ。あなただけの自然の色を発見してみてくださいね。