ひなたぼっこばなし 第48話 「かわいらしいもの 」

下の目盛りは1ミリ。
左上の卵の中にかたつむりの姿がみえます。
ごはんは、にんじんのスライスと小松菜です。

 だいぶ寒くなってきましたね。きのうの夜、7時ごろに柴犬まると遊歩道を散歩していたときのことです。あたりは暗く、通る人もいません。とつぜん、ビュウッと強い風がふき、パラパラと上からなにかが大量にふってきました。「イタイッ」。そう、どんぐりの雨。暗くてどんぐりが見えないぶん、地面におちる音がパシッパシッパシッと大きく聞こえます。
♪どんぐりころころ、なんてかわいい音ではありません。あたるとけっこういたいです。
 
 どんぐりてっぽうはいやですけど、この季節、いろんな大きさのどんぐりが落ちていて楽しいです。スダジイは小さくて殻の中にしっかり包まれていてまるで「すだじいさん」っていう感じだし、シイはスマートで美しいし。中でも私が一番すきなのは「クヌギ」。ぽちゃとした姿とカールしているような帽子がすごくかわいい!

 かわいいといえば、友人がひょいと、「カタツムリの赤ちゃん」の写真を送ってくれました。見たとたん、「なんじゃ、こりゃ!かわいすぎる〜」と一人で笑いころげてしまいました。友人いわく、赤ちゃんたちの親は「おでん」と「つぶちゃん」という名前で、たまたまお花の教室(友人はお花をいける先生)の水場にいたかたつむりを、家につれて帰って飼っていたら卵をうんで20匹ほどかえったそうです。まだ卵は100個ほどあるとか。
なんといってもかわいいのは、赤ちゃんたちの「チョキ姿」。グー、チョキ、パーのチョキの形ですよ。よく写真を見てください。

 かたつむりって、長いつのの先に目があるんですよね。チョキ姿で、一生懸命にまわりを見ているのかな。かたつむりの赤ちゃんたちをみていると、なんだかほっとします。
「かわいい」という気持ちを感じるとき、人は笑顔になります。笑顔になると、ヘトヘトやクタクタもどこかにとんでいってしまう気がします。たしかに私もチョキ姿にとてもいやされて、元気が出てきました。写真を送ってくれた友人に感謝。

 それにしても、かわいいな、この子たち。チョキ姿でのんびり生きていくんだろうなあ。そうそう、友人からおでんとつぶちゃんがまた卵をうんだという連絡がきました。全部かえったら250匹になるんですって。ひえー、250匹のチョキ姿、みてみたーい!