今日、僕は森の中にスキーを履いて散歩してきました。先日降った大雪によって2mの高さまで雪が積もっており、夏に来たときとは別世界のような景色でした。その雪の上を歩くと、サクサクとふわりとした雪の沈む音が静かな森に聞こえました。
ゆっくりと林道を入っていくと、真っ白な森のあちこちには、冬でも冬眠しない動物の足跡が何処へ向かうともなく付いていました。
エゾリスなどは、普段、木の上で生活して、お腹が空くと夏の間、木の根元に隠しておいた木の実などの食べ物を探しに下りてきて雪の上を走り、別の木へと移動したりしていました。このように足跡の大きさや歩き方、歩幅によりそれがリスなどの小さな生き物なのか、それともシカなどの大きな生き物なのかを見分けることが出来ます。
緩やかな坂を上っていくと近くの木の枝には雷鳥が僕に気付かず止り、何かを探しているかのようにキョロキョロと頭を動かしていました。そして僕に気付くと驚いた顔をして急いであまり遠くない別の木の枝に止りこちらの様子を見ていました。
このように知床の森では、常に絶え間ない動物の移動を見ることができるのです。これからもう少しの間、知床では長い冬が続きます。動物たちは、じっとこの寒さに耐えながらも暖かい春が来るのを待っているのでしょう。
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