ヒグマがおりてきた!
先日、ヒグマが川の河口近くにいたのを見たとの電話があり、すぐに行って見ました。そこには、この辺では見たことのないきれいな金色の毛が首からせなかにある 2 さいぐらいの大きさのクマがいました。僕がそのクマを観察(かんさつ)していると、近くでバスが 1 台止まりました。そしてその中にいた観光客の人たちが皆、山の方を見ているのです。近づいてみると、そこには別のヒグマが山の斜面(しゃめん)にいて観光客を見てもにげませんでした。

その近くの海岸(かいがん)にはたき火のあとがあり、まだけむりが出ていましたが人はいませんでした。近づいてみると、ホタテを焼(や)いたあとがあり、バターのにおいがしていました。誰かがホタテを焼いて食べていたようでそのにおいにヒグマがひきつけられたようです。ヒグマはとても鼻の良い動物なので、人間では気づかない遠くからでもにおいをかぐことができます。

知床ではこれから夏に向け、浜辺(はまべ)などでキャンプやバーベキューをする人たちがふえます。また知床国立公園内(しれとここくりつこうえんない)でもごはんを食べる人がいます。僕たちはヒグマやキツネなどの野生動物(やせいどうぶつ)をよせつけないために、食べた後はきちんと後片付けをしてゴミをその辺にすてないようにお願いし、チラシをくばっています。